「卵は1日に何個食べてもいいです」
これは以前の投稿でもお話ししました。
もともとはコレステロールが高値ということもあり,1日に2〜3個(女性は2個,男性は1個)程度の制限はありましたが,それは今では撤廃されています。
卵はトレーニーにとっては必需品のはず。
卵の制限がある前からたくさん摂取している人もいれば,2015年の厚生労働省から報告された「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によるコレステロール摂取制限を設けなくなってからたくさん取り始めた人も多いと思います。
映画「ロッキー」でも,生卵一気飲みするくらい卵と筋肉?は結びついていますよね。
今日は卵についてお話しします。
この記事について
・卵のカロリー
・卵が良いとされる理由(栄養素)
・アミノ酸スコア100
・良い食べ方
・それでも摂りすぎ注意
卵のカロリー
1個:91kcal(卵黄:66kcal,卵白:25kcal)
タンパク質(卵黄:3g,卵白5.2g)
卵のカロリーは1個において約91kcal(多少の誤差あり)です。上の表からもわかる通り,ほとんどが黄身からカロリーが発生しており,白身は少ないです。
サイズによっても多少のカロリーに違いはありますが,黄身の大きさは変わらないため,白身のタンパク質の数値が上がります。そのため,スーパーで売られている,サイズによる違いは黄身ではなく白身なんです。
卵サイズ
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Sサイズ:タンパク質6g
Mサイズ:タンパク質7g
Lサイズ:タンパク質8g
タンパク質の量はおおよそ6〜8gと覚えておくのが良いでしょう。トレーニングをしている人は,価格は少し上がりますが,Lサイズの卵を買うことをおすすめします。
卵が良いとされる理由(栄養素)
卵の栄養素は主に「黄身」に含まれています。タンパク質は白身に含まれていますが,ビタミンといった栄養は黄身に含まれており,できるだけ摂取したいところです。
栄養素
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・脂質:5.4g(約9%)
・カルシウム :27mg(約4%)
・マグネシウム:6mg(約2%)
・リン :94mg(約10%)
・鉄 :0.9mg(約14%)
・亜鉛 :0.7mg(約10%)
・ビタミンA :78μg(約13%)
・ビタミンB2 :0.22mg(約18%)
・ビタミンB6 :0.04mg(約3%)
・ビタミンB12:0.5μg(約21%)
・ビタミンD :2μg(約40%)
・ビタミンE :1mg(約13%)
・葉酸 :22μg(約9%)
というように卵1個に対して,食物繊維とビタミンC以外の全ての栄養素が含まれています。
※(%)は1日に必要な量を示しています。
アミノ酸スコア100
アミノ酸スコアとは,必須アミノ酸がバランスよく含まれており,100に近づくほど栄養価が高いとされています。
その卵が,牛肉,豚肉といったタンパク質と同じようにアミノ酸スコアが100です。五大タンパク源と言われるほど,タンパク質も豊富です。
さきほども紹介したようにビタミンやタンパク質などが豊富に含まれており,栄養としては抜群です。
とくにトレーニングをする人は,他のタンパク源と一緒に摂取することで,ビタミンB群も含まれており効率的に吸収することができます。
良い食べ方
それぞれの食べ方についてお話しします。
加熱するかしないか,という調理法によって変わりますが,ここで問題になるのが「アビジン」という成分やビタミン群です。
アビジンとビオチンで脱毛
アビジンはビオチンと結びつくことで,ビオチンの作用を無効にさせてしまいます。ビオチンが働かないと,白髪や脱毛,皮膚の炎症が起こします。1回の卵摂取で症状が進むことはないですが,長期間の生卵摂取は身体中のビオチンと結合するため,あまりおすすめできません。
生卵
先ほども説明したように,生卵にはアビジンが含まれており,育毛にとってあまり良い影響はありません。しかし,熱に弱いビタミン群も豊富であり,ビタミンを摂取するという意味では良いです。
もし生卵で食べたい場合は,白身にアビジンが含まれているため,黄身だけを取って食べるのが良いでしょう。
半熟卵
この調理法が一番,吸収率が良いです。アビジンの影響も減り,ビオチンを吸収することもできます。ビタミン群の損失も減るため,卵を美味しく食べる上ではおすすめの食べ方です。
完熟卵
完全に火が通っているため,雑菌やアビジンの心配もいりません。しかし,タンパク質が固まってしまうため,消化に時間がかかってしまいます。体調が悪い時には,完熟は避けた方がよいでしょう。
消化時間
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生卵 :約2時間45分
半熟卵:約1時間30分
完熟卵:約2時間30分
卵焼き:約3時間20分
卵のの調理法によって消化・吸収までにかかる時間が変わってきます。意外ですが,完熟卵の方が生卵よりも時間を要しており,あまり加熱しすぎるのも胃腸にとってはよくありません。
消化を考慮するなら,半熟卵がおすすめです。
それでも摂りすぎ注意
お腹を壊しやすい人は気をつけて
卵の黄身にはコレステロールが含まれています。
コレステロールの量は食品の中でもダントツで高く,過度な摂りすぎはお腹が緩む原因にもなるため気をつけた方が良いでしょう。
卵だけでいい?
完全栄養食品と呼ばれるほど栄養価の高い卵ですが,ビタミンCが欠けていたり,食物繊維も含まれていないため,やはり他の食事との組み合わせが望ましいでしょう。
取りすぎには気をつけてください。