献血とは,献血コーナーで血液を提供することです。献血センターや街で見かける献血車ですることができます。
普段から献血される人も,されない人も「どうして献血しないといけないの?」と思っている方はいると思います。献血のメリットは結果から言うと,ご自分の健康状態を知ることができる簡単な方法なのです。
もちろん,社会貢献の意味もありますし,健康に問題がなければやってみることをおすすめします。今回は献血についてお話しします。
献血とは
献血
病気や怪我で輸血を必要としている人のために,自発的に無償で血液を提供すること
簡単に説明すると,献血は自分の血液を必要としている人に提供することですね。必要としている人とは,主に病院に入院している患者さんです。
手術中や手術後,病気で血液を必要としている人はたくさんいます。そういった人たちは血液がなければ亡くなってしまう場合もあるので血液はとても重要なもの。そして献血じゃ大切な行為です。
医療従事者であれば,一度は献血をされた方も多いと思いますが,一般の方からすると献血はあまりしていないように感じます。いかがでしょう,献血されたことのある方はいるでしょうか。
献血は無償で血液を提供するため,奉仕活動のように感じますが,提供する私たちにもメリットはあります。身体的なものもありますし,物理的にも良いことがあるため,是非ともこの機会に献血の良さを知ってもらえたらと思います。
献血の種類は?
- 400ml献血
- 200ml献血
- 成分献血
400mlと200ml献血は,その分の血液量を提供することです。400mlの献血は,体重50kg以上ないと行えないので女性には難しいです。200mlは医療機関でも使われるところが少ないので,全血献血をする場合は400mlか成分血献血にしましょう。
成分献血は,血小板や血漿を血液から取り出し,再度体内に血液を戻す献血方法です。400ml献血よりも時間がかかるため,1時間〜1時間30分程度はみておきましょう。
主にこの3つがあるため,無理のない範囲で行いましょう。
献血のメリット
それでは献血をすることで得られるメリットを紹介していきます。
・肩こりが軽減する
・血液データが見られる
・商品がもらえる
・飲み物が飲み放題
肩こりが軽減する
体の中から血液を取ると,血圧が一時的に下がります。すると,肩こりの原因のひとつである「血行不良」が緩和され,肩こりが楽になる!という意見が多くあります。
根本から解消されるわけではないですが,肩こりや頭痛などで悩んでいる人は多少効果はあると思うので,是非試してみてください!
血液データが見られる
個人的にはこの「血液検査(データ)」を見れることがかなりメリットだと感じます。献血をすると後日,はがきで血液検査の結果が送られてきます。通常であれば,献血時に送られる血液検査を病院でしようと思ったらお金がかかります。
しかし,献血なら無料で実施してくれます!更に,「血液検査の結果を見たってわからないよ…」と思う人もいますが,はがきには丁寧に基準値まで記載されています。
そこと照らし合わせて,「数値が基準値よりも高い…」みたいに見てみてください。あまりにもかけ離れてたら,ググってみたり,病院に行って検査してもらう必要があるので,隠れ病気が発見されるかもしれませんよ。
商品がもらえる
献血を受ける場所にも寄りますが,商品がもらえます。商品とは日用品であったり,ちょっとした生活用品だったりと色々です。
・ハンドソープ
・歯磨き粉
・食器洗剤
・除菌シート
・衣類洗剤
・ブンラケット
・ポーチ
もらえるものは変わりますが,私が今までもらってきたのは上記のようなものです。以前,献血に行くたびに洗剤をもらっていたので,その年は洗剤を買わなくてもいいくらいだったのを覚えています…
そして,10回,30回といった節目には少し豪華なプレゼントがもらえます。多くは「けんけつちゃん」と呼ばれるキャラクター関連のものですが,結構使えるものが多いので回数を目指すのもいいかも!
飲み物が飲み放題
これはすべての献血ルームで言えることですが,ドリンクが飲み放題です。それは,体の中から血液が抜けると血圧が低下しやすく,倒れることがあるため,水分を補給してそれを防ぐためです。
私たちからすると嬉しいサービスですが,血液を提供してもらう立場からすると当たり前のサービスと言えます。
また,空腹も同様です。空腹で献血を受けると貧血が起きるため,お菓子が置いてあります。お腹いっぱいにするための物ではないので,食べ過ぎは注意ですよ。
献血のデメリット
やはり体から血液を抜くことは,何かしらの変化が体に起きます。病気の人を助けようと頑張る行為も大事ですが,ご自分の体の状態も見ながらにしましょう!
- 貧血が起きやすい(血圧低下)
- 体調不良が起きる場合がある
- 針を刺したあとに痺れが出現することがある
- 献血後の激しい運動は避ける
体調不良は先ほど説明した通り,血圧低下や気分不良のことです。これは一時的なので,それほど心配する必要はありません。
針を刺した後の痺れは稀に起きることがあります。献血用の針は血液をたくさん通すため,採血よりも少し太くなっています。そのため,神経に触れて指先の痺れが出現することがあります。もし痺れが出現したら我慢せず,看護師さんに言いましょう。
最後に,運動に関しては低血圧の関係もあり,その日の運動は避けましょう。重たい物を持つと針を刺した部分から出血することもあるので,激しい運動は避けることが必要です。
デメリットに関しては,神経損傷が一番大きいです。ほとんど大丈夫といっても,かならず起きないことはないので,血管が細い人(血管が細いと針がうまく刺さらず失敗します)や,女性は注意が必要かもしれません。
献血を受けられない人
- 体調不良,服薬中,発熱の方
- 出血を伴う歯科治療を受けた方
- 一定期間内に予防接種を受けた方
- 6ヶ月以内にピアスを開けた方
- 6ヶ月以内に刺青を入れた方
- 外傷のある方
- 特定の病気にかかったことのある方
- 海外旅行者・海外で生活歴のある方
- 臓器移植者・輸血歴のある方
- エイズの疑いがある方
- 妊娠中の方
他にも体重が50kg以下の人や,採血の数値に異常がある場合は,献血を断られることがあります。
男性で体重50kgを下回ることは少ないですが,男性でも血小板が少なかったりして断られるケースもあるため,意外とできなかったりします。
よくある献血の間違い
最後に,よくある間違いとして「エイズの検査をしよう」とする人がいます。これは絶対にやめましょう。
献血センターではエイズを発見しても報告してくれません。これはどこの献血センターでも同じです。なぜか「献血したらエイズがわかる」という間違った情報が拡散してしまい,このようなことになっています。
もし,エイズを確かめたい場合は「保健所」に相談しましょう。
献血を行う意義
- 救命措置:献血は、病院や医療機関において、緊急手術や治療、出血性ショック、貧血などの患者に対して、血液製剤を提供するために必要です。献血によって提供された血液は、多くの命を救うことができます。
- 血液製剤の需要:血液製剤は、がん治療や先天性疾患の治療、緊急手術、出産などの際にも使用されます。これらの需要は日々増加しており、献血は血液製剤供給の継続的な確保に役立ちます。
- 社会貢献:献血は無償で行われることが一般的であり、献血を通じて他人の命を助けることは、社会貢献の一形態と考えられます。
- 健康管理:献血する際には、医師や看護師による健康チェックが行われます。これにより、自分の健康状態を把握することができ、病気の早期発見や予防に役立ちます。
- 自己満足感:他人の命を助けることができるという自己満足感や達成感を得ることができます。また、献血を行うことで、自分の存在価値や社会的役割を実感することができるでしょう。
献血は、医療や社会において非常に重要な役割を果たしています。献血を通じて、多くの人々が命を救われ、健康を維持することができます。
まとめ
いかがでしたか。
自分の血を誰かに上げるのはもったいない,と思っている人もいるかとは思いますが,むしろ血液を抜くことで自分に返ってくるメリットは大きいです。
血を抜くことで新陳代謝を促してくれるとの報告もあり,献血することは良いことなのです。最初は,とりあえず行ってみるかな,くらいで良いと思います。それで人の命を助けていることになるのですから。
本日はここまでにします。