健康

【セロトニンとは】幸せホルモンを増やす方法を紹介します

セロトニンの説明

女性「幸せホルモンと言われる,セロトニンを増やしたいです!」

こういった疑問にお答えします。

Taka「この記事を書いている私は,現役パーソナルトレーナーで,医療機関でリハビリテーションとしても働いています。栄養やトレーニング論を専門とします。」

セロトニンは幸せホルモンと言われるほど,幸福に繋がるホルモンと言われています。事実,セロトニンを増やすことでうつ病が改善したり,ストレスが軽減するとの報告があります。

不規則な生活をしているとセロトニン分泌は低下し,イライラや不安といった精神面での不調を来します。

今回はセロトニンについて話していきます。

本記事の内容

・セロトニンとは
・セロトニンの効果
・セロトニンが減少するとどうなる
・セロトニンを増やすには

セロトニンとは

セロトニンの説明
    セロトニン(serotonin)
    生体リズムや神経内分泌,睡眠・体温調整に関与

セロトニンは,必須アミノ酸である「トリプトファン」を材料にしてセロトニンへと変化します。

人体には,10mgのセロトニンが存在します。

腸:90%
血小板:8%
脳内(脳幹):2%

意外にも,そのほとんどが腸内に多く存在します。
そのためセロトニンと腸の運動は密接に関与しており,分泌が多すぎると下痢,少ないと便秘になることが判明しています。

脳内にも腸と比較すると微量ながら存在しています。ですが,大きな役割を担っており,後述しますが,感情・精神を安定さえる効果もあるため,人体には非常に重要な働きを担っています。

分泌される時間帯

夜になると分泌量は減り,朝方にかけて増えます。

・朝が最大
・日中は微量ながら分泌
・ノンレム睡眠で減少
・レム睡眠で消失

セロトニンの効果

セロトニンの説明
  • ①覚醒状態を作る
  • ②自律神経を整える
  • ③痛みの制御
  • ④睡眠への関与
  • ⑤精神面の安定

覚醒状態を作る

セロトニンの分泌は,朝に向けて徐々にピークに達します。分泌が多くなると脳内の覚醒を促し,物事に集中できる状態にしてくれます。

朝起きて背筋がピンと起きた状態になるのも,このおかげ。分泌が低下すると猫背になったり,背中が丸まってしまいます。

朝にぼーっとした状態から,目覚めの良い朝にしてくれるのはセロトニンのおかげです。

自律神経を整える

交感神経(興奮)と副交感神経(リラックス)のことを自律神経といいます。この2つの神経の働きにより,私たちの体は調整さえれています。

例えば,イライラ・不安などストレスで自律神経が高まった状態を,抑えるといった役割も持っています。

痛みの制御

セロトニンは痛みへの関与もします。
痛みを感じるのは,神経を通って脳内に伝わります。この過程でセロトニンが関与しており,痛みの抑制をコントロールしています。
セロトニンが機能しなくなると,線維筋痛症と言われる病気になり慢性的な痛みの原因になります。

睡眠への関与

眠りを誘うのは,先日紹介した「メラトニン」というホルモンによるものです。このメラトニンは,セロトニンを材料にして作られるため,良質な睡眠を促すにはセロトニンが不可欠です。

精神面への安定

ここが一番のポイントになります。
精神安定として,心の安定・平常心を保つにはセロトニンが欠かせません。

・精神の安定
・平常心を保つ

こういった作用を維持する働きがあるため,とても大切なホルモンです。セロトニンが減ってしまうと,精神面の安定が崩れ,後述するイライラの原因にもなります。

セロトニンが減少するとどうなる

セロトニンの説明

特徴的なのが,精神面への影響です。
セロトニンが脳内への神経伝達に関与していることから,セロトニン自体の分泌が低下すると,精神面へも被害が拡大します。

・イライラ感
・ストレスや不安感
・向上心,意欲低下
・協調性の低下
・うつ症状

精神面への症状が強く,ひどくなるとうつ症状まで出現します。こうならないためにも,常にセロトニンを意識する必要があります。

病気もセロトニンのせい?

・パニック障害
・社会不安障害
・統合失調症
・うつ病

病気もセロトニンの低下から起きているとの仮説(モノアミノ酸仮説)もあり,セロトニンと精神病の関与も否定できません。

これらの病気に使われる薬で「セロトニン再取り込み阻害薬」というものがあります。病気をもった人たちは,セロトニンがうまく取り込めません。するとセロトニンは元の場所に戻ろうとします。その「再取り込み」を阻害する薬を使うことで,セロトニンを取り込ませようといものです。

少し深くなりすぎましたが,それほどセロトニンと精神疾患は密接に関わっています。

セロトニンを増やすには

セロトニンの説明
・リズミカルな運動
・グルーミング
・太陽を浴びる

リズミカルな運動

冒頭でも話したように,セロトニンは生体リズムに関わります。リズムの取れた運動を行うことで分泌を促すことができます。

・歩行運動
・咀嚼運動(噛む)
・呼吸法

歩行のような単調な動きで分泌は促されます。
激しい運動よりも,朝の散歩やジムでのウォーキングマシンでゆっくりと歩くことが良いです。

咀嚼運動でも同様の効果が現れます。
急いで噛んで食べるのではなく,ゆっくりと咀嚼するようにしましょう。

また,近年では呼吸法を意識することでも,セロトニン分泌を促すことがわかっています。普段の呼吸ではなく,意識した深いリズミカルな呼吸が良いです。

それぞれご自身にあった方法を取り入れることが良いでしょう。

グルーミング

動物の場合は「毛繕い」という意味合いで使いますが,人間の場合は言葉のコミュニケーションです。「おはよう」「こんにちは」とった挨拶や言葉でのコミュニケーションを積極的にすることで,セロトニンは増えていきます。

普段,人とコミュニケーションを取らない人は,あいさつからでもいいので,スキンシップをとってみましょう。

太陽に浴びる

体が覚醒するタイミングでセロトニンの分泌量は増えていきます。タイミングとしては,朝に浴びることで,体も覚醒してセロトニンの分泌は促されます。

朝日を浴びることで,ビタミンDの生成もされるため太陽を浴びることが体にいいことですね。

まとめ

幸せホルモンと呼ばれるほど,体にとっては不可欠なホルモンです。もし,体や精神面で不調があれば,セロトニン不足の可能性もあります。

こういったホルモンもあるんだな,という意識をもって生活すると,少し生活が豊かになるかもしれません。

本日はここまでにします。