基礎代謝は,3つ存在する「代謝」のうちのひとつ。
私たちはなにもしなくても,呼吸をしたり,心臓を動かし,内臓を動かすといった生命維持に必要な代謝活動をします。このときの代謝を「基礎代謝」といいます。
基礎代謝は全体の「代謝」の60%を占めるほどの大切な代謝で,他は,食事誘発性熱産生,生活活動代謝といった代謝があります。
・基礎代謝を上げると痩せやすい
・何もしなくても痩せる
などたくさん基礎代謝について聞かれることがあると思います。
答えは「どれも正解」で,基礎代謝を上げることで代謝量は上がり「総消費カロリー」が消費されます。
そして基礎代謝の良いところは,筋肉量に比例して基礎代謝が向上することです。
つまり遺伝で太りやすいと諦めていた人も,努力次第で基礎代謝を上げることができ,何もしなくても痩せやすい体質に変化することができるのです。
この記事について
・基礎代謝とは
・基礎代謝の割合
・基礎代謝が低い人
・ハリスヴェネディクトで計算
・痩せやすい体質とは
・基礎代謝を上げるには
基礎代謝とは
「生命維持に必要な代謝活動」
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主な働き
・身体の機能維持
・内臓の機能維持
・体温の維持
生命維持に関わるほとんどの活動に「基礎代謝」は関わってきます。
身体の機能維持
主に筋肉(骨格筋)のことです。
筋肉にはからだの体温維持のために熱を作り出したり,からだを支えるために常時筋肉を使ったりとエネルギーが必要です。このときにも体力を使っており代謝が行われています。
内臓の機能維持
心臓を動かす,脳を働かせる,呼吸をする,など主に内臓機能を働かせる上で必要な代謝です。内臓はタダでは働いてくれず,エネルギーを必要とします。
体温の維持
からだの体温を保つにはとてもエネルギーが必要です。
とくに肝臓や筋肉では体温維持に使われる代謝が高く,寒いところに行ってからだが温まりにくい人は筋肉が少ないことが要因のひとつです。
基礎代謝の割合
基礎代謝は加齢に応じて徐々に低下していきます。
内臓や筋肉は20歳を前にして完成するため,18歳前後から基礎代謝は低下します。とくに筋肉はからだの占める割合も高く,30歳から筋肉は低下していき,基礎代謝の低下に拍車がかかります。
基礎代謝の占める割合と,年齢による基礎代謝の低下です。
女性よりも男性のほうが,基礎代謝量は高い傾向にあります。もちろん男性の方が筋肉量や体重が重いため,基礎代謝は高いです。
見ていただきたい項目は,徐々に年齢に応じて基礎代謝が減っていく傾向にあることです。とくに加齢による基礎代謝低下は骨格筋による要因が高いため,主な理由として挙げられています。
そして筋肉は低下していきますが,脂肪は徐々についてくるため高齢になればなるほど,運動不足は病気へのリスクにもなります。
基礎代謝が低い人
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基礎代謝が低い人
・定期的に適度な運動をしていない
・食事の時間帯が定まっていない
・水分量が少ない
やはり運動していない人は筋肉量が低く,基礎代謝量が低い傾向です。
基礎代謝に影響がある「年齢」「身長」「性別」は,生まれ持ったものであり変えることができません。しかし,それに影響する「日々の過ごし方」「運動」は変えることだできます。
ハリスヴェネディクトで計算
基礎代謝を計算するにあたって計算式があります。ハリスヴェネディクトは,病院でも使われている計算式で一般的な計算方法です。
以前のブログで紹介しているので,そちらを参考にしてください。
【ダイエットで痩せる仕組み】計算方法をお伝えします
痩せようと思っている人は多くいるはずですが,どう痩せていくか考えたことはあるでしょうか。その過程は全て計算で導くことができ,方法がわかると目標体重までの計画を立てれます。脂肪1kgはおよそ7,200kcalで,それをコツコツと減らしていけばいいだけです。
痩せやすい体質とは
「遺伝的要因」「環境要因」との相互作用によって形成される
正しくは体型です。痩せやすい体型とは,基礎代謝が高く,ほどよく筋肉がついている状態です。
さきほども説明した通り,基礎代謝を上げることで加齢による基礎代謝の低下を防ぐことができ,食事から摂取したカロリーが多くても基礎代謝でカバーしてくれる長所があります。
筋肉は基礎代謝の割合が高く人によって20〜30%前後の数値を出しています。体型が大きい人は,汗をかいたり,食べものを食べる量も多く痩せている人よりも代謝量が多いんです。
基礎代謝が高い=筋肉量がある
この2つを改善することが「痩せやすい体型」へと変化するポイントになります。
そして努力する点は,主に筋肉を作ったり,使ってあげることです。運動のような全身運動は筋肉だけでなく,呼吸をしたり,心臓使い心拍数を向上させるため内臓の筋力もわずかに上がります。
また,そもそも筋肉量が少なかったり使っていない場合は,基礎代謝が平均よりも低下している状態に近いです。
まずは基礎代謝を平均値にするために,筋肉量を増やすこと,筋肉を意識して使うことが大切です。
基礎代謝を上げるには
①太ももの筋肉をつける
何度もいいますが基礎代謝量に占める筋肉の割合は高いです。
筋肉をつけることで基礎代謝は向上しますが,なにを鍛える部位はどこでも良いかといえばそうでもありません。やはり握力のような小さな筋肉よりも,太もものような大きなサイズの筋肉を鍛えることで代謝量は上がりやすいです。
②からだが温まる食べ物・飲み物を摂る
体温を下げると内臓の動きが活発になるため,それならば体を温めて交感神経を刺激し,代謝を活動的にしましょう。
そのため,スープや食べ物も暖かくしてから摂ることをおすすめします。また,からだを温める効果のあるサプリメントがもあり,からだが冷え気味の方は摂取することをおすすめします。
③朝に軽い運動,水分補給をする
夜は6〜8時間体を動かしていない状態のため,朝は眠った体を起こす作業から始めましょう。行うことは先ほどと一緒で,軽い運動や温かい飲み物を飲むことを朝にしましょう。すると内臓が温まり交感神経が優位に,運動をすることで筋肉が活動的になり基礎代謝アップにつながります。